和牛図鑑

第3層 · grade

「A5」を読む

日本の枝肉の格付は、一つではなく二つの記号でできています。文字は枝肉から使える肉の量を、数字は肉質を表します。肉質の数字は、4項目のうち最も弱いものの評価で決まります。

格付デコーダー

歩留
肉質

仕組み

食肉処理施設では、日本食肉格付協会の格付員が、同協会の枝肉取引規格に基づいて格付を行います。[Handbook 2021]

この基準の上で、ハンドブックはA5が最も上等、C1が最も劣る牛肉だとしています。[Handbook 2021]

A5がそのまま「いちばんおいしい」ではない理由

A5の「A」は歩留、つまり使える肉の割合が高いことを示します。枝肉についての評価であって、食べたときの味を示すものではありません。たとえば神戸ビーフは歩留B等級も認めています。[Handbook 2021]

色の項目には、見た目の評価という面もあります。ある食肉検査官はシャツカーに、白い脂肪が好まれるのは赤身との対比で見栄えがよいからで、味が良いからではないと話しています。[Schatzker]

好みも人それぞれです。シャツカーは、話を聞いた日本の牛肉好きの多くがA3を好み、A5が好きと言ったのは2人だけだったと書いています。一人の旅行者の会話であって、調査ではありません。[Schatzker]

用途によっても変わります。山本によれば、ドライエイジングには黒毛和種のA4等級あたりがよく使われ、日本の伝統的な吊るし熟成には格付上位の黒毛和種が使われることが多いそうです。[Yamamoto 2017]

メニューの格付を読むには

メニューの格付が答えてくれるのは、歩留と肉質の二つだけです。品種、銘柄、牛の月齢、熟成の方法はわかりません。それを知りたいときは、銘柄名を確かめ、店に尋ねてください。

一人前が小さいこともあります。シャツカーは東京の焼肉店で食べたA5を、厚さ約3mm、名刺ほどの大きさに切られ、卓上で焼くものとして描いています。日本では脂の多い肉はたまのごちそうであり、自分のように1日に2回もA3〜A5の牛肉を食べる日本人はいないだろう、とも書いています。[Schatzker]

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